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うつ病は、異常なことを異常だと思えなくなってしまうこと

うつ病は、異常なことを異常だと思えなくなってしまうこと

先日、精神科看護師向けの気分障害(うつ病や双極性障害など)に関する研修を受講してきました。講師の1人は、大企業の産業医も務める精神科の医師です。

病院でたくさんの患者を診察し、働く人たちの抱える問題と向き合ってきた医師が語る言葉の中で印象に残ったことを少し、ご紹介したいと思います。

 

 

メモなんてする必要ない、ただ一生懸命聞いて、何か持って帰ってほしい。
冒頭、そんな言葉から話し始めたその医師は、こんなふうに話しました。

 

正常なことを正常と思えるのは、正常な心。
異常なことを異常だと思えるのも、正常な心。

だけど、正常なことを異常だと思ったり、異常なことを正常だと思ってしまうのは異常なんだ

 

と。

私たちは、これまで生きてきた経験から、その置かれた状況が正常なものか異常なものかを判断していきます。
心が正常な状態(健康な状態)であれば、その判断が狂うことはほとんどないでしょう。

しかし、何らかのストレスがかかったりすることで、徐々に心の正常さは失われ、異常な状態であると判断することができずに追い詰められていくのです。

例えば、過酷な状況下で働き、うつ病になり過労死していく人たち。
その姿を見た第3者は、「そんなところ早く辞めて逃げればいいのに」と簡単に言います。

けれど、事態はそう簡単ではありません。
少しずつ追い詰められた心と狭まってしまった視野では、その状況が「異常」だと認識することができないのです。
どうにかしなければともがき続け、結果的に命を落としてしまう、そんなことになりかねないのです。

 

大事なことは、「あれ?」と思ったときに、それが正常なのか異常なのかを早めに判断すること。
1人で判断することが難しいのであれば、近くにいる人に相談することなのです。

私もいち看護師として、それをサポートできる立場でありたいなと思います。

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