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うつ病の悪化を繰り返さないために必要なこととは?

うつ病の悪化を繰り返さないために必要なこととは?

精神科病院に勤めていると、何度も入院を繰り返す患者さんが多いことに気がつきます。
多い人だと、十数回、あるいは二十数回という入院を経験している人も。

こういった、うつ病などの心の病気の悪化を繰り返さないために必要なこととは、何なのでしょうか。

 

薬がメインの治療方法

現在の精神科医療では、薬を使った治療方法がメインです。他の治療方法を行う患者さんもいますが、それがメインとはなりません。
あくまで薬が主体で、それを補うように使うのがその他の治療方法なのです。

しかし、精神科の病気に対する薬に、「これさえ飲めば治る」といった特効薬のようなものはありません。
今ある薬は対症療法で、ただ出ている症状を良くするための薬しかないのです。
眠れないのなら睡眠薬を、不安があるのなら抗不安薬を、抑うつ症状があるのなら抗うつ薬を…といった具合に、症状に合わせて薬を出すので、病気の原因そのものにアプローチしているわけではないのです。

これが全く意味のないことだとは言いません。
眠れない人にとっては、眠れるようにすることで心身の疲れを取ることができるでしょう。
不安感に押しつぶされそうな人にとって、不安が軽減することは安心につながるでしょう。
抑うつ症状がひどい人にとって、憂鬱な気持ちが少なくなれば、心が少し楽になるでしょう。

そうすることで、生きることを少し楽にできます。
薬は、病気でどん底にいる状態を、少しずつ引き上げてくれるもの存在なのです。

けれど、多くの精神科病院やクリニックで行われている治療では、根本にある問題を解決することができません。
ここに、改善と悪化を繰り返して、何度も入院をする患者さんが減らない原因があるのだと思います。

 

悪化を繰り返さないために

薬の力を頼って少しずつ落ち着くことができたら、今度は悪化させないためにできることとは何でしょうか。

心の病気を発症するのには、さまざまな原因があります。
食事や睡眠といった生活習慣が影響していることもありますし、人間関係などのまわりの環境、もとから持っている性格や考え方など、複数の要因が絡み合って発症に至ることが多いのです。

これら全てを一気に解決してしまうということは非常に難しいことですが、放っておくといくら薬を飲んでいても、本当の意味で良くはなりません。
まずはひとつだけでも、取り組めそうなところから取り組んでいくと良いでしょう。

偏っていた食事の内容を、ちょっとずつ見直してみること。
10分くらいでもいいから、外を少し歩いてみること。
睡眠が取れるよう、寝具や寝る前の習慣を見直してみること。
自分の考え方のクセを見直して、他にどんな考え方があるのか、自分を見つめ直してみること…。

どれも、一朝一夕に病気が良くなるものではありません。地道で、継続が必要なものばかり。
長く生きてきた中で生じた自分の中の「歪み」のようなものを修正していくのには、ちょっと時間がかかります。
けれど、ちゃんと修正することができれば、うつ病をはじめとした心の病気が悪化する可能性は、ぐっと少なくなるのです。

 

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病気を早く治したいと焦ってしまう人も多いかもしれません。
しかし、時間をかけて少しずつ病気になった原因と向き合うことが、結果的に一番早く病気を乗り越えることにつながります。

今の自分にできることから少しずつ、一緒に始めてみませんか?

 

 

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