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「いのちの電話」を存続させるためには?

「いのちの電話」を存続させるためには?

「いのちの電話」という存在を知っていますか?いのちの電話は、その名の通り、「命」に関する電話です。

死んでしまいたい、そんな切羽詰まった人を救い、自殺者を少なくするためのホットラインともいうべき、いのちの電話。その電話の向こう側にいる相談員のなり手が不足しているとのこと。いのちの電話は、どうしたら存続できるのでしょうか。

 

 

相談員が不足しているという現実

先日、このようなニュースがネット上に流れました。
いのちの電話SOS なり手不足深刻化 (河北新報) – Yahoo!ニュース

仙台市にある社会福祉法人で、いのちの電話の相談員が不足しているというニュースでした。さまざまな悩みを抱えた人たちが、この電話を頼りにしているにもかかわらず、繋がらないという状態も起きているようです。

おそらくこの現象は、この社会福祉法人に限ったことではないと思います。私のまわりでも、「いくつかかけたけど繋がらなかった」と話す人が複数います。

必要としている人が、利用できない現実。もしかしたら、電話が繋がらなかったばかりに、死にたい衝動を行動化してしまうということもありえなくはないでしょう。この電話が最後のストッパーとなり得る可能性がある以上、存続させる必要性があるのです。

 

「いのちの電話」が必要な人たち

そんなに悩んでいるなら、近くにいる人に話せばいいじゃないかという人もいるかもしれません。しかし、そう簡単にいかないのも現実です。話すことができない人たちも、たくさんいます。

 

たとえば、身寄りがない人たち。なんらかの理由で家族と疎遠であったり、うまく周囲の人々と関係を築くことができない人も世の中にはたくさんいます。

そして、まわりの人にうまく頼ることができない人たち。「心配をかけたくない」「悲しませたくない」…そういった思いを抱えていて、大事な人たちに自分の悩みを打ち明けることができない人もいます。悩みが重すぎて、それを打ち明けて大切な人に嫌われるのが怖い、という人もいるかもしれません。

 

他にも、さまざまな理由で「いのちの電話」の存在を頼りにしている人がいるでしょう。誰にも話すことのできない想いを打ち明けられる場所がある。頼れる場所がある。そう認識するだけで、救われることもあるかもしれません。

 

「いのちの電話」を存続させるには?

そんな、悩みを抱える人にとって大事なホットラインである「いのちの電話」。どうしたら、いまより利用しやすい形で、存続させることができるでしょうか。

 

金銭面の負担と精神面の負担

まずは、上記のニュースにもあったように相談員のなり手を増やすことでしょう。しかし、この条件のままでは、「やってみよう」と思う人が少ないような気がします。
相談員募集 | 東京いのちの電話
ボランティア募集要項 日本語相談員|横浜いのちの電話

上記はほんの一部の募集要項ではありますが、養成講座を受けるのには、1万円〜数万円の費用がかかるようです。そして、その無償で行うことが条件です。この条件で「ぜひやってみよう」というひとは、おそらく少ないのではないでしょうか。

このようなボランティア業務に、金銭的な問題を上げるのは良くないと言われるかもしれません。しかし、自殺を考えているというような精神状態の人と話をするということは、話を聴く側の精神的な負担も大きくなるということ。

さまざまな講義を受けたとしても、そのような悩みを聴くことは、精神的な労力を要することに変わりはありません。それは、親身になって話を聴こうとすればするほど、大きくなっていきます。

その負担を無償で引き受けると言える人たちが、どれだけ多く存在するでしょうか。ましてや、心の問題が社会問題とも言えるほど、クローズアップされる世の中です。その負担の大きさ、ハードルの高さは計り知れません。

せめて、養成講座がもう少し手頃な値段であるなど、金銭面の負担を減らすことで、ハードルを低くできるかもしれません。

 

医療職との協力体制

相談員を増やす対策として、もう一つ考えられる可能性としては、現在医療職で働いている人たちに「業務の一部」として協力を依頼することです。

普段から職場で患者と接している人たちのほうが、少しハードルが下がるかもしれません。月に2〜3時間ほどでも、講座を受ける時間と相談業務の時間に充てられたら、いのちの電話業務に関わる人を大きく増やすことができます。

 

これを実現するには、医療現場の人員をもっと増やすことや、医療機関と「いのちの電話」の運営団体との関わりが必要となってくるため、簡単に整備することは難しいと思います。けれど、こういった方向性を探ることも、解決の糸口になるかもしれません。

 

 

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大きな悩みを抱える人にとって、最後の砦ともいうべき「いのちの電話」。より良い形で運営できるよう、みんなであり方を考えていく転換期なのかもしれません。

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